竣工直後はコンクリートそのものから湿気が発生するが、本を持ちこむのが数年後であるとすれば、その頃には解消しているだろう。それでも不安ならば、ごく小型の除湿機を備えれば良く、その維持費は知れたものだ。屋根裏部屋は、換気窓さえあれば湿気の心配もないし、地下室よりも工事費がかからない点でも望ましいが、構造上あらかじめ本の重量に対する配慮をしておく必要がある。コンクリート造ならまず問題はないが、木造住宅の場合は相当の補強をしておかなくてはならない。
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しかし、地下室や屋根裏部屋をつくるには、どうしてもそれなりの費用がかかるから、とりあえず使わないのに設計に組みこんでおくには、かなりの覚悟が要る。それよりも現実的で実行が容易なのは、廊下や階段のような通路部分の利用である。通路部分の壁面を本棚で埋めつくせば、小規模の住宅でも相当な量の本が収納できる。そこで将来の本棚の増設を見越して、廊下や階段の幅をほんのちょっと広くしておくのはお勧めできる蔵書対策である。たとえば、文庫本は奥行11センチの棚に収まる。